心電図検定は、看護師であれば受験しておくと後々役立つ可能性があります。
履歴書に書けるうえに、なにより心電図の知識をより深められるのが魅力です。
試験はマークシート方式で70〜90分程度、各級とも50問の出題となります。
なお、合格者には合格証とバッジが送られるため、職場や転職先に合格したことを確実に証明できます。
自分の知識・実力に合った級を受験してみましょう。
心電図検定の難易度って?
心電図検定の難易度が高いかどうかは、持っている知識や実務経験などにより、大きく異なります。
ここでは、心電図検定の合格率や、看護師の勤務先別におすすめの受験レベルをチェックしていきましょう。
心電図検定の合格率
2022年1月の心電図検定の合格率は、以下の通りです。
1級 | 54.5% |
2級 | 69.1% |
3級 | 75.9% |
4級 | 84.0% |
レベルが上がるにつれて合格率は減っていきますが、4級であれば8割以上の人が合格しています。
循環器病棟以外に勤務する看護師は4級から
4級なら8割以上の人が合格していることがわかりました。
はじめて心電図検定を受ける看護師は、まず4級から受験してみることをおすすめします。
とくに循環器病棟以外に勤務する看護師であれば、急に3級や2級を受験するとなかなか合格に結びつかず、モチベーションが下がってしまう可能性があるためです。
なお、日本不整脈心電学会では、4級の受験レベルを以下のように表現しています。
心電図に携わるメディカルスタッフや心電図に興味のある医学生など、心電図の読影を始めたばかりの方々を対象としています。 |
循環器病棟でスキルアップ目指す看護師は3,2級を
循環器病棟に勤務している看護師であれば、実務経験を重ねるうえで、自然と心電図を読み解けるようになっている人も多いのではないでしょうか。
循環器病棟で働くプロフェッショナルとしてのスキルアップを目指すなら、3〜2級の受験をおすすめします。
3級
12誘導心電図を題材として、基本的な心電図所見、危険な不整脈や臨床現場でよく出会う不整脈の心電図、さらにペースメーカの心電図の判読に関する問題も出題されます。 |
2級
12誘導心電図を題材として、基本的な心電図所見、不整脈、虚血性変化を問う問題だけでなく、疾患による心電図所見の判読なども出題されます。 |
看護師が心電図検定を受けるメリット
看護師が心電図検定を受けるメリットは、以下のとおりです。
- 履歴書に書ける
- 今よりも確実に知識が身につく
履歴書に書ける
心電図検定に合格すると、履歴書の資格欄に記載できます。
転職や復職の前に受験しておくとよいでしょう。
4級であっても、「心電図の基礎知識をしっかり持つ看護師」と判断してもらうための材料になります。
たとえば面接で「心電図を読むのは得意です」と口頭で伝えるよりよほど説得力があるはずです。
臨床で働く看護師、とくに急性期病棟に務める看護師であれば、循環器希望でなくても重宝されるでしょう。
今よりも確実に知識が身につく
心電図に苦手意識を持つ看護師はたくさんいるでしょう。
心電図検定を受けることで、今よりも心電図や循環器疾患に関する知識が確実に身につくはずです。
検定を受けるために出願してしまえば、強制的に勉強せざるを得ない状況を作れます。
日々の業務に追われるなかで、わざわざじっくり心電図の勉強をするモチベーションを保つのは大変ですが、検定を受けると決めることで、学ぶための環境ができるでしょう。
心電図検定おすすめの勉強法-忙しい看護師向け
心電図検定に合格するための勉強法として、手っ取り早いのは公式の参考書です。
しかし、余力がある人は他の参考書やアプリも活用し、多角的な視点で知識をつけていきましょう。
公式の参考書
日本不整脈心電学会には、公式の問題集があります。
試験の出題形式に合わせて、想定問題、回答の根拠、判読のポイントなどが解説された参考書です。
心電図検定の出題形式に合わせて作られているため、「あまり時間はないけど試験勉強はしっかりしたい」という人におすすめです。
心電図参考書
看護師向け心電図の参考書は豊富です。
一般人でもわかるような解説の参考書から、循環器病棟の現役看護師向けのような参考書まで、幅広くあります。
まずは自分に合いそうな1冊を見つけてみましょう。
以下の記事で心電図おすすめ参考書について解説していますので、参考にしてみてください。
>【現役看護師監修】看護師さん必読の心電図おすすめ参考書をご紹介します
心電図アプリ
心電図検定公式のアプリはありません。
しかし、スマホで手軽に心電図を学べるアプリは豊富です。
参考書と同じように、看護学生から現役の医師向けまで、幅広く扱われています。
無料でダウンロードできるアプリもたくさんあるため、いくつか試しにスマホに入れてみてはいかがでしょうか。
アプリなら、通勤中や寝る前のちょっとしたスキマ時間で学べるため、忙しい看護師にはとくにおすすめです。
その他医療関係の資格ではないですがこの時期に新しく資格を取りたいと考えている方はこちらの記事もあわせてご覧ください。
まとめ
はじめて心電図検定を受験する看護師は、まず4級を受けてみることをおすすめします。
循環器病棟に勤めていて、4級では簡単と感じる場合は、3〜2級を受験してみてください。
どの程度だと難しく感じるか、モチベーションが上がりやすいかは、人によります。
まずは参考書やアプリで少しずつ学びを深めてモチベーションを上げてから、どの級を受験するかを決めていきましょう。
コメント