これから「高齢者の薬」について勉強を始める薬剤師さんのためのおすすめの本

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これから「高齢者の薬」について勉強を始める薬剤師さんのためのおすすめの本

超高齢化社会の日本。4人に1人が65歳以上。国民皆保険のこの国で、高齢者に対する薬の知識は必須である。腎機能、肝機能が低下した高齢者に成人量で薬を渡しても良いのか?

高齢者に推奨できる、できない薬とは?「ポリフアーマシー」ってなに?など、高齢者の薬を学ぶにあたってお勧めできる図書を紹介する。

これだけは気をつけたい 高齢者への薬剤処方

これだけは気をつけたい 高齢者への薬剤処方

老年医学会の『高齢者の安全な薬物療法ガイドライン』のように高齢者に注意すべき薬が書かれている。代替薬の説明も掲載されており専門書でしか知れない情報が満載だ。

紹介文

高齢者が服用する際に注意した方がよい薬剤について,その注意点や対応を解説したもの。代替薬やその使用方法がある場合には具体的に記載。米国の高齢者への薬剤投与に関するBeers基準の日本版。付録として常に服用を避けるべき薬剤一覧,既往歴から避けるべき薬剤一覧も収載。

このお薬は高齢者に対してどうなのか?がすぐ分かる、読みやすい1冊だ。

ポリファーマシーで困ったら 一番はじめに読む本 研修医、新人薬剤師のうちに知っておきたいポリファーマシーとの上手な付き合い方のコツ

ポリファーマシーで困ったら 一番はじめに読む本 研修医、新人薬剤師のうちに知っておきたいポリファーマシーとの上手な付き合い方のコツ

高齢者の薬と「ポリファーマシー」は切り離せない関係だ。ポリファーマシーって何?何をすれば良いの?と思った薬剤師は必ず読んで欲しい。

実際の症例も掲載しており、どのように介入していけば良いかも詳しく優しく掲載されている。

紹介文

●木と向き合い(患者さん自身を知る)、枝葉を整え(薬の有用性と副作用のリスクを評価する)、森を育てる(多職種連携や地域全体の関わり)

目次
第1章 基礎編

第1回 「ポリファーマシー(polypharmacy)」って何??「ポリファーマシー」の定義・疫学
第2回 なぜポリファーマシーになるのか?そのさまざまな要因
第3回 ポリファーマシーになると何が起こる?ポリファーマシーの光と影
第4回 ポリファーマシーと老年症候群─高齢者の気をつけたいあんなところ,こんなところ
第5回 ポリファーマシーのときに気をつけたい薬の組み合わせ─処方カスケードに御用心
第6回 潜在的に不適切な処方をみつけるツール─Beers criteriaやSTOPP/START criteriaを知っていますか?
第7回 患者さん中心のポリファーマシー対策─木と向き合い、枝葉を整え、森を育てる:木の巻
第8回 薬からみたポリファーマシー対策─木と向き合い、枝葉を整え、森を育てる:枝葉の巻1
第9回 薬からみたポリファーマシー対策─木と向き合い、枝葉を整え、森を育てる:枝葉の巻2
第10回 多職種連携によるポリファーマシー対策─木と向き合い、枝葉を整え、森を育てる:森の巻

第2章 実践編
木と向き合う(患者さん自身を知る)
枝葉を整える(薬の有用性と副作用のリスクを評価する)
森を育てる(多職種連携や地域全体の関わり)

第11回 Case1:Emergency! 救急搬送─複雑に絡み合ったカスケードを解除せよ
第12回 Case2:HELPせん妄! ─轍から外れたら薬を使わずにもとに戻せるか考えよう
第13回 Case3:PPI(プロトンポンプ阻害薬)で、PPI(ピンピン生きる)になれる!?
第14回 Case4:玄関開けたら、そこは別世界! 家宝はベンゾジアゼピン系薬剤ですか! ?
第15回 Case5:“Time to benefit”スタチンの効果をいつまで(天国にいっても! ?)期待しますか?
第16回 Case6:かぜ診療の落とし穴─抗菌薬をたらふく飲んでも「コッホ,コッホ」と咳が続いたら…
第17回 Case7:バック・トゥ・ザ・フューチャー! ! パーキンソニズムの原因を探しにいこう
プライマリケアで長期に処方「する」または「されている」ことの多い内服薬50薬価集

「10剤も処方したら重罪だ」を切り口に本書は書かれている。

薬の知識だけでなくコラムでは、「家族図」の意識についても書かれている。ただただ、薬の知識を増やすだけでなく、患者さんへの家族の関わり方なども書かれている超高齢化社会の日本において読んでおきたい1冊だ。

ポリファーマシー見直しのための医師・薬剤師連携ガイド

ポリファーマシー見直しのための医師・薬剤師連携ガイド

こちらもポリファーマシーについて書かれている1冊。

症例を元に医師と薬剤師についての連携方法についても書かれている。

紹介文

医師・薬剤師の連携はポリファーマシー対策のセンターライン!

高齢者の増加に伴い,高齢者に対する薬物療法の需要はますます高まっている.本書は,ポリファーマシーによる薬物有害事象の回避,服薬アドヒアランスの改善や薬物療法の適正化を,医師と薬剤師がどう連携して進めるか,見直しのポイントとその対応・連携についてまとめた.臨床現場ごとの使えるアクションチャート付き! 

薬の知識だけでなく高齢者の家族図を意識するやりとりも掲載されており、どのような点に気をつければ良いか理解できる1冊だ。

ここからはじめる! 薬剤師が解決するポリファーマシー〜症例から学ぶ、処方適正化のための介入のABC

ここからはじめる! 薬剤師が解決するポリファーマシー〜症例から学ぶ、処方適正化のための介入のABC

こちらは症例を元に薬剤師がどのようにポリファーマシーにアプローチしていくかが分かりやすく書かれている。

紹介文

41の症例をもとに,処方意図の推測や処方適正化の進め方を具体的に解説! 漫然投与されがちな薬剤,エビデンスなく処方されがちな薬剤など知っておきたいコツも満載.病院,薬局,在宅に関わる薬剤師におすすめ!

目次↓


第1章多剤併用の問題点と減薬・減量の基本的考え方
第2章高齢者で注意したい薬剤
第3章相互作用から考える
第4章患者さんの症状や効果から考える
第5章検査値を活かす
第6章在宅・施設入居者の多剤併用への対応
第7章医師視点でみた多剤併用

検査値も記載されており、検査値や症状からどのようなお薬を中止した方が良いかなど考え方が分かりやすく書かれている。

高齢者の服薬支援 総合力を活かす新知識と実践

高齢者の服薬支援 総合力を活かす新知識と実践

こちらは薬の知識だけでなく、在宅医療や栄養学などあらゆる視点から高齢者に関する医療について掲載されている。

紹介文

多職種連携の視点を軸に、よりよい服薬支援のあり方が学べる一冊。
高齢者の特性から、疾患別薬物療法と支援のポイント、在宅医療、栄養サポート、嚥下障害、サルコペニア予防など、高齢者を取り巻くさまざまな視点を実例を盛り込みながら、紹介。
カラー印刷で、イラストや写真を多用。読みやすく知識の整理にも最適。
薬学生・薬剤師のほか、高齢者医療に取り組む医療職・介護職向け。
在宅介護をしている一般の方々にも、知りたい情報が届く一冊です。

薬剤師を対象に書かれた本ではなく他職種、一般の方向けにも書かれている1冊のため幅広い知識を学ぶ事ができる。

高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015

高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015

こちらは日本老医学会が作成している薬物療法ガイドライン。高齢者に推奨できる、できないお薬が一覧で掲載されており、簡単に調べる事ができる。

エビデンスの質も掲載されている。Webから無料で閲覧可能であり、ありがたいガイドラインだ。

紹介文

日本老年医学会では、日本医療研究開発機構研究費・高齢者の薬物治療の安全性に関する研究 研究班と共同で、「高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015」を作成しました。

作成にあたり、全部で158件(学会8件、研究会・団体2件、医師85件、薬剤師6件、薬学部・薬理学教員3件、看護師1件、介護職8件、製薬会社7件、登録販売者1件、一般37件)と多数のご意見をいただきました。
それぞれのご意見、ご指摘は大変貴重なものであり、本ガイドライン作成グループとして真摯に受け止め、どのように「高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015」をより良いものにしていくか慎重に検討を重ねて参りました。その結果、薬物リストの名称などガイドラインの中心部分に前回ガイドラインより変更を加えました。

webからも簡単に閲覧できるので、ぜひ一度確認して欲しい。表になっておりとても見やすく簡単にもとめられている。

まとめリンク

これだけは気をつけたい 高齢者への薬剤処方

ポリファーマシーで困ったら 一番はじめに読む本 研修医、新人薬剤師のうちに知っておきたいポリファーマシーとの上手な付き合い方のコツ

ポリファーマシー見直しのための医師・薬剤師連携ガイド

ここからはじめる! 薬剤師が解決するポリファーマシー〜症例から学ぶ、処方適正化のための介入のABC

高齢者の服薬支援 総合力を活かす新知識と実践

高齢者の安全な薬物療法ガイドライン2015

まとめ

高齢者に関する薬の知識はとても重要だ。

こちらの医療NEWSをご存じだろうか?

「2015年10月、酸化マグネシウム製剤の副作用である「高マグネシウム血症」について、高齢者に多く、重篤になるケースも多いとして、慎重投与に高齢者を追記し、便秘症の患者では腎機能が正常な場合や、通常用量以下の投与であっても、重篤な転帰をたどる例が報告されている。2012年4月以降、本製剤との因果関係が否定できない高マグネシウム血症が19例報告され、このうち、1例は死亡事例だった。」

酸化マグネシウム製剤は、制酸剤や便秘薬として、長期的に漫然と高齢者にも使用されているケースが見られる。このようなお薬の長期処方が高Mg血症を発症し、死亡例も報告されている。

このようなケースを回避するために、高齢者に漫然と処方されているケースを多職種で評価し、見直していく必要性がある。

特に高齢者は腎機能も低下しているケースが多いため、血中濃度の上昇⇒副作用発現のリスクが高くなる。

薬の専門家である薬剤師としてこのようなケースを避けるためにも処方監査、医師への処方提案を積極的に行っていけるように知識を身につけておきたい。

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