【現役薬剤師監修】これから「腎機能と薬」について勉強を始める薬剤師さんへ

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【薬剤師さんおすすめ図書】これから「腎機能と薬」について勉強を始める薬剤師さんへ

超高齢化社会の日本において、腎機能が低下している高齢者は多い。腎機能が低下している場合、お薬はどのような影響を受けるのか?人体にどのような害があるのか?

腎排泄のお薬にはどのようなものがあるのか?腎機能の検査値の見方は?「腎機能と薬」についてこれから勉強を始める薬剤師にお勧めの図書を紹介します。

《今回紹介する図書》

  • ここが知りたかった腎機能チェック―薬剤師が処方せんと検査値から腎機能を評価するコツ
  • 腎機能評価と薬の特徴から読み解く、上手な薬の使いかた
  • 腎機能別薬剤投与量POCKETBOOK 第3版

ここが知りたかった腎機能チェック―薬剤師が処方せんと検査値から腎機能を評価するコツ

タイトル通り「ここが知りたかった!」と思わせてくれる1冊です。

紹介文

薬剤師であれば知っておきたい腎機能の3つの指標((1)血清クレアチニン値(2)eGFR(3)クレアチニンクリアランス)について、その特徴と実際の評価のしかたを初学者や苦手意識をもつ方向けにやさしく解説。具体的な22のケースを通して“腎機能を評価するコツ”を実践的に学べて、読んだ翌日からすぐに実践できる。薬局内で情報を共有するのに大変便利な『CKDリマインダーシール』の付録付き。

目次
I 腎臓の機能とCKDについて知っておこう
 1.腎臓の機能
 2.慢性腎臓病(CKD)
 3.CKD診療ガイドの重症度分類
 4.処方せんだけではわからないCKD患者
II 患者の検査値リストから腎機能を推定しよう
 1.血清クレアチニン値
 2.クレアチニンクリアランス
 3.日本人向けGFR推算式
 4.体表面積補正の意義を考える
III CKD患者の薬学的管理を考えよう
 1.腎機能に応じて投与量の調節が必要な薬剤
 2.腎障害を引き起こす可能性のある薬剤
IV 実践!処方せんと検査値で腎機能チェックのアプローチを学ぼう
症例提示にあたって
高齢者
 1.(薬局編)CKD患者さんがOTC複合胃腸薬を買いにきた!
 2.(薬局編)お薬手帳にCKDシールが貼られているのに,ロキソプロフェンが処方されていた!
 3.(薬局編)ワルファリンからダビガトランに処方変更.CKD患者さんだけど大丈夫?
 4.(病院編)パリペリドンで統合失調症が安定しているCKD患者さん.どのように処方変更を提案する?
 5.(病院編)Scrは正常な高齢患者さん.ファモチジンは常用量で大丈夫?
CKD
 6.(薬局編)複数科併診のCKD患者さんにアシクロビル,プレガバリンが処方されていた!
 7.(薬局編)CKD患者さんにアシクロビルを避けてバラシクロビルを処方?
 8.(病院編)TS-1R投与中のCKD患者さんの下痢.減量の前に医師に何を提案できる?
 9.(薬局編)CKD患者さんと知らずにアシクロビルが処方されていた!
 10.(薬局編)CKD患者さんと知らずにアロプリノールが常用量処方されていた!
糖尿病性腎症
 11.(病院編)CKD入院患者さんの持参薬にアロプリノールとシタグリプチン?
 12.(薬局編)CKD患者さんと知らずにポリカルボフィルカルシウムが処方されていた!
 13.(薬局編)CKD患者さんと知らずにプレガバリンが処方されていた!
 14.(病院編)高齢のCKD入院患者さんの持参薬にメトホルミン?
 15.(薬局編)お薬手帳にCKD シールが貼られているのに,メトホルミンとアログリプチンが処方されていた!
 16.(薬局編)ベザフィブラートが処方されたCKD患者さん.常用量で大丈夫?
 17.(薬局編)CKD患者さんが20年以上ベンズブロマロンを服用していた!
 18.(病院編)シタグリプチンが処方されたCKD患者さん.常用量で大丈夫?
透析
 19.(薬局編)血糖コントロール不良の透析患者さん.アログリプチンが増量されたけど大丈夫?
 20.(病院編)透析患者さんのジソピラミドカプセルはジソピラミドR錠に代替できる?
 21.(薬局編)透析患者さんと知らずにレボフロキサシンとトラネキサム酸が処方されていた!
 22.(薬局編)透析患者さんとは知らずにシベンゾリンが処方されていた!
V 腎機能低下時注意が必要な薬剤
 1.腎排泄型薬剤を判別する方法
 2.腎機能に応じて投与量の調節が必要な薬剤
 3.腎機能が低下していると効果が期待できない薬剤
 4.透析患者に禁忌の薬剤
 5.保存期CKD患者に禁忌の薬剤
 6.腎機能が低下している患者に注意が必要な外用薬
 付表.腎機能低下時 注意が必要な薬剤一覧
索引

実際の症例を用いて分かりやすく解説してくれている。「腎臓の機能」など基礎的なところから分かりやすく解説されており、初心者にお勧めの1冊です。

患者さん、医師とのやりとりも会話口調で掲載されているので理解しやすい内容となっています。

腎機能別薬剤投与量POCKETBOOK

こちらは現場にぜひ置いておきたい1冊。

薬別にCCrと用量が表でまとめられており、すぐ調べる事が可能である。ポケットサイズで持ち運びも可能だ。

紹介文

腎機能低下患者及び透析患者への薬物治療では、用法・用量の調節を考慮しなければならない(または禁忌)薬剤が多数存在し、適切な投与設計が医療者に求められます。本書では、 現在市販されている薬剤の腎機能別推奨投与量を、GFR又はCCr5mL/min刻みの一覧表で掲載しており、「患者に投与したい薬剤・処方された薬剤は果たして減量が必要なのか」「?腎機能に応じた至適用量はどのくらいか」?が一目でわかります。
掲載医薬品情報は2,000を超え、前版よりも大幅に情報量が増えました。さらに、減量法についても最新の知見を踏まえ記載内容を精査しています。持ち運び便利な小型サイズで、ポケットに入れておけば、臨床現場で強力な助っ人になること間違いなしの1冊です!

職場によっては、「毎日使っています!」と言われるほど、実用的な1冊。とりあえずこのお薬の腎機能別の用量が知りたい!という時にすぐ調べられる実用的な1冊です。

まとめリンク

まとめ

腎機能が低下していても多少お薬を多めにだしてしまっても、そんなに影響ないんじゃないの?と考えていたら、大きい医療事故に結びつく事がある。この医療NEWSをご存じでしょうか。

「2021年7月、入院中だった80代女性患者に抗不整脈薬を過量投与し、患者が死亡する医療事故があった。

病院によると、女性には腎不全や発作性心房細動などの合併症があり、以前から透析治療を受けていた。5月中旬、女性は自宅で転倒して大腿骨を骨折し、手術のため同病院に入院。女性が持参した抗不整脈薬「アプリンジン」が切れるため、男性担当医が代替薬として院内にある別の抗不整脈薬「ピルシカイニド」を処方し、入院4日目から投与した。

 ところが、同薬は透析患者には減薬投与しなければならないのに、担当医は薬の添付書の注意書きをきちんと確認せず、誤って通常の成人用の量を投与。女性は入院10日目に不整脈の一種である心室頻拍を引き起こし、翌日亡くなった。」

このように、腎機能用量に応じたお薬が投与されなかった場合、死亡に至るケースもあります。

別の薬剤師が関わった医療事故では以下の報告もあります。

「透析患者の持参薬(プロノン)が院内薬局に採用されておらず、代替薬を処方することになった。当院薬剤師が持参薬の鑑別報告書を作成した。医師は、鑑別報告書の同系統(Naチャン ネル遮断薬Ic群)のサンリズム(タツピルジン)と記載されていたので、タツピルジンカプセル50mg・3カプセルで7日分処方した。患者は、意識障害で救急搬送され、過量投薬の状態であった。透析患者に腎排泄の抗不整脈薬を投与、かつ通常量投与したことが分かった(プロノンは肝代謝の薬、タツピルジンは腎排泄、腎機能低下の患者には用量調節が必要な薬剤である)」

上記のように同系統のお薬でも、肝代謝、腎排泄と薬物動態が異なる薬剤もあるため、薬剤師として、腎排泄の薬には注意が必要であり、知識を身につけておかないといけない分野の1つです。

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