基礎的な技術や基本的な医療知識をサクッと身につけられる『ホントは看護が苦手だったかげさんのイラスト看護帖〜かげ看〜』
「看護師として、医療用語や身体の仕組み、看護技術など、しっかり理解したい…。でも、教科書や参考書を買ってもなかなか読み進められない…」
こんな悩みを持つ方におすすめなのは、『ホントは看護が苦手だったかげさんの イラスト看護帖〜かげ看〜』です。
ホントは看護が苦手だったかげさんの イラスト看護帖〜かげ看〜
看護師の基本技術であるバイタルサインや採血から、消化器・循環器・内分泌などの解剖生理や疾患について、全ページゆるっとしたイラストと、一般人でもわかりやすい文章で解説されています。
看護師の筆者がまとめた本書は、医学博士による監修も入っており、安心の内容です。
この記事では、本書の特徴や使い方について解説してきますので、ぜひ参考にしてくださいね。
「かげ看」とは
筆者が、ご自身や友人向けに描いていた看護のお勉強イラストをSNSに公開していたところ、反響があって作られたのが本書です。
教科書やネット上の医療サイトで勉強しても覚えにくい医療知識が、もともと理系大学に進学予定だった「看護が苦手」という筆者によって、イラストや手書き文字でゆるっとまとめられています。
例えば、褥瘡の評価に用いる【ブレーデンスケール】の説明は、通常は以下のように掲載されます。
「褥瘡が発生するリスクを客観的に評価するための目安のこと」
ですが、本書では、以下のように表現されています。
「褥瘡ができやすい人をピックアップしてみんなで予防するためのツールのこと」
後者の文章のほうが、スッと頭に入ってきませんか?
「かげ看」では、看護学生や新人看護師でも知識が定着しやすい文章の解説が多く見られるのです。
「かげ看」の特徴
「かげ看」では、細かい手技や観察項目などの内容もイラストで表現されているので、イメージがしやすいです。
文章だけで書かれた解説では、つい忘れてしまいそうな内容にも、イラストが入っています。
例えば、先程の【ブレーデンスケール】の評価項目の一部に、
- 摩擦とズレ
- 可動性
という項目があります。
この2つについて、初めて聞く人はイメージしづらい言葉ですよね。
ですが「かげ看」では、上記の評価項目について、以下のようなイラストが挿入されています。
・摩擦とズレ
→椅子に座るとずり下がってしまう患者のイラスト
・可動性
→看護師が患者の着替えを手伝いながら、四肢が動くかどうか確認しているイラスト
こんなふうに表現されているので、感覚的に言葉の意味がわかります。
つまり、本書はイラストを見るだけで医療用語の意味や処置場面を理解しやすいのが大きな特徴と言えるでしょう。
看護学生からベテラン看護師まで
本書は、全ページカラーで、280ページ以上のボリュームたっぷりな参考書です。
ゆるっとしたイラストながらも、看護師に必要な知識が詰め込まれているので、以下のように様々な場面で助けになるでしょう。
- 看護学生の国家試験対策に
- 新人看護師の実務に活かす
- プリセプターの後輩指導に
- 患者への説明用に
学生からベテランまで幅広い年代、また、様々な診療科の看護師の助けになります。
「実は今まで行っていた処置の根拠が曖昧…」
「自分の担当の診療科以外の疾患はよくわかってない…」
など、様々な悩みを持つ看護師は多いでしょう。
そのため、よほど自身の知識に自信があるという人でなければ、「これは知りたかった!」と思える内容に出会えるはずです。
「かげ看」おすすめの使い方
本書のおすすめの使い方は、以下の通りです。
- 通常の教科書や参考書を読んでもわからないときの副教材に
- 本書を一通り読んでから、もっと詳しい参考書を読む
- 本書のイラストに書かれた人体図や内臓の図を模写する
どんな参考書も、1冊だけ読んで終わっては、知識が定着しにくいでしょう。
複数の参考書を読んだり、実際に臨床経験を積んだりすることで、知識や技術は深まっていくものです。
また、本書の中に掲載されている『本書の使い方』にも書かれているのですが、人体や内臓などの医療イラストを模写してみると、特に知識が入ってきやすいです。
通常の参考書の人体図を真似して描くのは難しくても、すでにイラスト化されている本書の図なら、描きやすいですよね。
イラストを眺めるだけではなく、実際に自分で図示できるようになると、患者や後輩に説明する場面でも使えます。
そのため、いざというときに自身で描いて解説できるよう、ぜひ模写しながら学んでみてください。
まとめ
ここまで、「かげ看」の特徴や使い方など解説してきました。
本記事の内容を要約すると、以下の通りです。
- かげ看とは、イラストや手書き文字でゆるっとまとめられた参考書
- かげ看では、医療用語や解剖生理、技術などを感覚的に理解できる
- 副教材として、また、人体図などの模写用参考書として活用できる
本書は、ゆるっとしたイラストやマンガ描写があることから、実際の場面をイメージしやすく、知識理解を深めやすい点が本当におすすめです。
看護学生や新人看護師だけでなく、中堅・ベテラン看護師にも注目してもらいたい内容が詰まっています。
経験年数・所属先に関わらず、看護師として知っておきたい知識が満載なので、ぜひ一度手に取って読んでみてくださいね。
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