はじめに
これからマンション投資物件を購入しようと考えている方にとって「利回り」は必ず把握しておかなければならない指標です。
だたし不動産物件情報などに記載されているのは表面利回りであり実態の損益とは大きく異なります。
このことを知らない人は結構多いのではないでしょうか。
これからマンション投資を始めようと考えている方で
・表面利回りと実質利回りの違いとは?
・利回りの目安はどれくらいなの?
・利回りの平均値や理想の水準をしりたい
このような悩みをお持ちではありませんか。
そこで、この記事では
これからマンション投資を始めようと考えている方に「マンション投資の利回りとは?」「目安となる利回りはどのくらいなのか?」について解説したいと思います。
具体的には
・マンション投資の利回りとは?
① 表面利回りと実質利回りの違い
② 物件購入前に必ず実質利回りを計算する
③ 家賃や空室率を想定してのシミュレーションが重要
・利回りが低くても検討価値のある物件とは
① 人気エリアで借り手が多く家賃が下がりにくい
② 資産価値が高いため買い手が多く出口戦略が立てやすい
③ 築年数が浅い、メンテナンスが行き届いている
・利回りが高い物件でも注意すべき点
① 修繕積立金が高すぎる
② 空室率が高い物件
・マンション投資における平均利回りと理想は?
の順番に解説したいと思います。
この記事は5分程度で読めますし、
これからマンション投資を始めるために必要な「利回り」を深く理解できる内容となっています。
利回りで悩んでいる方は是非参考にして下さい。
まずは、ご一読を!
マンション投資の利回りとは?
マンションを購入する前には実質利回りに関する知識が必要です。
始めに利回りに関する基礎知識と、家賃や空室率を想定したシミュレーションについて解説します。
表面利回りと実質利回りの違い
マンション投資において最も重要な指標が「利回り」です。
利回りとはマンションを購入して年間どれくらいの収益が期待できるのかを数値化した指標です。
例えば1,000万円のマンションを購入して年間100万円の家賃収入があれば利回りは10%になります。
ただし注意する点として利回りには「表面利回り」と「実質利回り」の大きく2種類あります。
<表面利回りとは?>
表面利回りとは、粗試算による利回りです。
・表面利回り(%)=年間家賃収入(想定)÷マンション物件価格
粗試算ですので年間家賃収入(想定)とマンション物件価格くらいしか織り込まれていません。
不動産物件情報などに記載される利回りは全て表面利回り表示となっています。
利回り10%と聞くと儲かりそうなので飛びついて購入する方がいますが、実際の損益とは大きく違う場合がほとんどです。
表面利回りで気を付けたい点は家賃収入など想定値であり、前提条件によって利回りは変動します。
表面利回りが10%だからと言っても必ず儲かる訳ではありませんので、参考程度と考えて下さい。
<実質利回りとは?>
実質利回りとは、マンション物件を購入した際に必要となる経費を全て織り込み計算した利回りです。
・実質利回り(%)=(年間家賃-経費)÷(物件価格+購入時諸費用)
<計算例>
・年間家賃収入(想定):100万円
・必要経費:20万円/年(管理費など)
・マンション物件価格:1,000万円
・購入時諸費用:100万円(不動産登録税など)
実質利回りは(100-20万円)÷(1,000+100万円)=約7.3%となります。
必要となる経費を全て織り込んで計算したのが実質利回りです。
したがって実質利回りの方が実際の損益に近くなります。
表面利回りが10%を超えていても修繕費や管理費が想定以上に高く、実質利回りがマイナスに転じることもあります。
実質利回りを把握しておかないと最終的に損失となる場合がありますので注意が必要です。
マンション物件購入前に必ず実質利回りを計算する
「高利回り物件という広告に注目してしまいマンション投資物件を購入。その後、想定外の空室や修繕費により赤字となってしまった。」
このようなケースは良く聞く実話です。
よって、マンション投資物件を購入する前に必ず実質利回りを計算することをおすすめしています。
実質利回りの計算には、判明している経費や諸費用は全て織り込んで下さい。
また家賃収入や空室率は想定値となりますが実際に購入するエリアの家賃相場や空室率を調査して、より実態に近い前提で計算します。
実質利回りを計算してマイナスとなる物件は、まず購入対象から外して下さい。
したがって実質利回りがプラスであることが、マンション物件購入の最低条件となります。
家賃や空室率を想定してのシミュレーションが重要
築年数が古くなるほど家賃は低下し、空室率は上昇します。
また定期的に修繕費も必要となります。
マンション投資物件を購入して2~3年は黒字であったが、以降は赤字に転落。
この様な物件の購入は避けるべきです。
実質利回りを計算した上で、長期(10年~20年)の収益シミュレーションはとても重要です。
家賃低下率、空室率、修繕費などを想定して将来的にも収益が出る物件なのか見ておく必要があります。
利回りが低くても検討価値のある物件とは
利回りが低い場合でも購入に検討する物件も存在します。
物件を検討する際に注目すべき点について説明しましょう。
人気エリアで借り手が多く家賃が下がりにくい
人気エリア(駅周辺など)は入居希望者が多いため稼働率は高く、家賃も下がりにくい傾向にあります。
そのためマンション物件価格も高くなり、利回りはどうしても低い傾向となります。
稼働率の高い物件はマンション投資において有利です。
購入予算金額内で購入可能な物件があれば積極的に検討するべきでしょう。
資産価値が高いため買い手が多く出口戦略が立てやすい
人気エリアの物件は家賃も下がりにくいため、資産価値も高くなります。
そのため物件価格は安定~下落しづらく、物件売却などの出口戦略を立てやすくなります。
築年数が浅い、メンテナンスが行き届いている
築年数が浅い、もしくはメンテナンスが行き届いている物件であれば、突発での修繕が必要となる確率は低いでしょう。
このような物件は当面、大規模修繕は生じないため利回りが低くても安定した収益が見込めるでしょう。
利回りが高い物件でも注意すべき点
反対に、いくら利回りが高くても購入前に慎重になるべきケースもあります。
利回りの良い物件を見つけた際には、下記のポイントに注意してください。
修繕積立金が高すぎる
想定外の支出で最も金額が大きいのは修繕費です。
投資物件購入前に、修繕必要箇所や定期的な修繕費(概算)について確認をしておきましょう。
空室率が高い物件
空室率が高い物件は稼働率低下により、家賃収入が大幅に低下します。
利便性、日当たり、騒音(道路、電車)など空室率に影響しそうな項目についても事前確認が必要です。
購入候補物件の近隣に同じ様なマンション物件があれば、空室率などを確認しておくと良いでしょう。
マンション投資における平均利回りと理想は
まず他金融商品との利回りを比較して見たいと思います。
株式投資おける配当利回りは約3%、インデックス投資の利回りは約4~5%程度。
よってマンション投資するのであれば、実質利回り5%以上は欲しいところでしょう。
またマンション投資をおすすめする最大の理由はレバレッジ効果です。
マンション投資の場合、ローンを組んで資金を借り入れる方がほとんど。
借入により3,000万のマンションを購入して実質利回りが10%であれば利益は300万円/年です。
これが自己資金300万円で株などの資産運用で利回りが10%の場合、利益は30万円/年ですので、同じ利回り10%でも利益額が10倍違います。
レバレッジ取引ができる金融商品は先物取引やFX、仮想通貨など多数ありますが、将来の価格を予測するのは難しくリスクの高い資産運用となるでしょう。
マンション投資物件の実質利回りを徹底的に調査することで成功する確率が高くなり、また家賃価格は他金融商品と比べても変動は緩やかであり、且つレバレッジ効果を使えるところが最大の魅力です。
マンション投資における平均利回りの目標設定は難しいのですが、あえて目安を掲げるなら、実質利回りで5~10%を目指すべきでしょう。
実質利回りで5~10%が見込めるマンション投資物件であれば銀行からの融資も有利に働くでしょう。
まとめ
今回はマンション投資の利回りについてご説明しました。
利回りには「実質利回り」と「表面利回り」の2種類があります。
マンション投資をする際は実質利回りを意識し、家賃や空室率を想定した上でシミュレーションしましょう。
また、「利回りが低いと購入の価値なし」「高い利回りだからすぐに買うべき」とは限らない点にも注意してください。
利回りが低くても購入に値する物件もあれば、反対に高利回りでも気を付けるべき物件があるのです。
今回ご紹介したポイントを押さえながら、ぜひマンション投資を始めてみてはいかがでしょうか。
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